■10月5日エスカレーター歩行禁止「名古屋の人は嫌な顔をしない」 立ち止まる人を増やすためには 専門家に聞く 記事詳細  
 
  0月1日に施行された「エスカレーター条例」。エスカレーターを立ち止まって利用してもらうにはどうすれば良いのか。調査を行った筑波大学の准教授・水野智美さんに話を聞きました。

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エスカレーターでは「歩かない」

――今回のエスカレーター条例の効果はありましたか。

多少の効果はあったと思います。もともと名古屋の人たちはほかの地域に比べて歩く人の割合が多くありません。条例で歩く人が少なくなったといっても、数字的に大きな変化は見られなかったのではないでしょうか。

右側に立つ人が多くなってきたというのが、名古屋市の条例の一番の効果だと思います。名古屋の条例では「立ち止まりましょう」だけではなく、「両側に立ち止まりましょう」と強く言ってきました。私がエスカレーターを利用する皆さんを見る限り、意図的に右側に立とうと思って立っている様子でした。

「右側に立つ」をアピールする必要がある
――今後、歩く人が施行前の割合に戻らないようにするためには、どのような対策が必要ですか。

「右側にも立つ」ことをアピールするべきです。人々の心の中で「なぜ立ち止まらないといけないのか」「どう乗ればいいのか」分からないと定着にはつながりません。行政や地下鉄・鉄道職員を中心に右に立つことを率先してやってくれれば、右側に立ってくれる人も増えると思います。

――エスカレーターを利用する名古屋市民の特徴について教えてください。

名古屋市の大きな特徴として、人が立ち止まった後ろに立つ人が嫌な顔をしません。全国では空いている方に立つ人を嫌がったり、いやがらせをしたりする行為が減らない状況があります。名古屋を例に、エスカレーターの両側に立って乗るのが安心・安全と発信できると、全国に伝えられるロールモデルになると思います。
2023.10.5テレビ愛知ニュ−ス
 

 
 
2023年10月05日